WSL Rip Curl Proライブ観戦記
数日前から、ワールド・ツアーRip Curl Pro がオーストラリアのベルズビーチで行われている。
僕は、これまで大会のライブ配信をオンタイムで観戦することをほとんどしてこなかったのですが、SNS発信を積極的にするようになってからは観てます。
きっかけは去年のオリンピックをインスタライブで実況&解説してからですね。
実際、ライブ配信を見るとヒート全体の流れが見えるので競技者としてはとても勉強になりますね。
そんな背景はさておき、本当は昨日の夜に書きたかった昨日行われたRip Curi ProメンズRO32の印象に残ったヒートの話をします。
まず、
JohnJohn Florence VS Joao Chianca
この二人は初戦のパイプマスターズでも対峙していて、それがかなり熱い試合となったので個人的に注目してました。
初戦の闘いでは、2xワールドチャンプのJohnJohnに対し、新人ルーキー&アンダードッグのJoaoが気持ちで全く引けをとらない試合をして接戦にもつれ込みました。
最終的にJoaoは敗北を喫したものの、ワールドツアーデビュー戦で世界中のサーフファンにJoao Chiancaという名前を知らしめた試合になりました。
アンタッチャブルのJohnJohn VS 気持ちの強さ&一発逆転精神を持つJoaoの闘いと言ったところでしょうか。
試合は、初っ端からJohnJohnがエクセレントスコアを出してリードを取るのですが、その後Joaoも続きハイスコアで”アンサー”します。
お互い1本ずつ乗った時点で、この闘いが熱い試合の再来となるという幻想を抱かせてくれました。
中盤のJohnJohnの9.83ポイントのライディングは衝撃でした。WSLのサイトから見れますので、観て欲しいです。
と言うかリンク貼っておきます。
WSL Heat Analyzer → Select the heat → RO32 → Heat7
ここのベルズビーチと言うポイントは、自分もサーフィンをした経験があるのですが、波のうねりが厚く見た目以上にパワーがあります。
パワーがある波では、ターンをする際ボードを抑えれるようにしないといけないので、鋭角なターンをするのが難しくなってきます。
その状況の中で、JohnJohnがファーストターンの後止まらずに前に出て分厚いリップに当て込んで着地した時は『すげー!』と思ってしまいました。
この波を決めた後JohnJohnの勝ちはほぼ確と思ったのですが、この後またまたJoaoが反撃してきます。
Joaoが転んだのでライブではポイントを確認してなかったのですが、後からリザルトを見たらなんと9.23ポイントを出してました。
もし転ばなかったら9点後半がつけられたと思います。
最後まで逆転はなくJohnJohnが勝ちましたが、
とにもかくにもこの二人はまたまた熱い試合を魅せてくれ本当に良い仕事をしてくれました。
続いて
Mick Fanning VS Kanoa Igarashi
Mickは、数年前に引退した3度の世界チャンプで今回はスポンサーワイルドカードでこのイベントに参戦。
ベルズビーチでも3−4回くらい優勝経験を持っていて、ベルズの波は熟知しているMickです。
サーフィンの基本、”レールワーク”のマスターであり非常にベルズとマッチしたサーフィンができます。
対するKanoaは、現在ゴールドジャージ(ツアーレイティングス1位の物だけが着れる黄色いゼッケン)を身につけいている現在進行系の若いスター。
戦前の僕の予想では、現役で勢いのあるカノアが有利かなと思っていました。
Mickは1回戦の動きもそこまで良くなかったですし、久しぶりの試合でヒートを重ねるにつれ身体や試合勘がどうなるか?です。
元チャンピオンだし闘いのポテンシャルは非常に高い。更に、ベルズには強いし本当に蓋を開けてみないとわからないなって感じで楽しみに捉えてました。
ぶっちゃけ1番楽しみなカードだったのに、ヒート時間に自分が何か他のことに気を取られていて気づいたらヒートがもう半分くらい過ぎてました。。笑
Kanoaは良い波が乗れてない印象。ミックもそこまで良い波は乗れてなく動きも全盛期と比べたら全然良くないですね。ですが、Mickは乗った波は最後まで乗り繋ぐ。そしてリズム良く波を取って自分のやるべきことを淡々とやっている印象です。
ヒート終盤Mickがリードしてる中で、Kanoaがセットの波を最後まで乗りつなぎ、ガッツポーズを見せ逆転をアピール。
しかし、Kanoaが乗った裏のセットにMickが乗り、全盛期の片鱗をみせるようなライディングをしてエクセレントスコアを出した。この波は会場も沸いていて、自分も2回目か3回目のターンはMickらしいと思えるターンが入ってテンション上がった。
結局MickがKanoaに追い打ちをかける形でヒートが終了しました。
Mickは今ノリに乗ってるニュースターのKanoaを倒して良い仕事をしたと思うし、Kanoaはツアーをリードしていたし、引退したMickに勝ちたかったところではあったと思う。
Mickは引退しても超人気でスーパースター。
Kanoaは負けても笑顔でインタビューに答える姿は流石だなと思いました。
そして最後
これは実はリプレイでしか見てないのですが
今僕がワールドツアーで1番好きなサーファーです。
Jack Robinson
この1本をみて痺れました。
最初のアーリー・ウープはもちろん、最後までのターンも含めて魅力のある1本でした。
なんだろう?彼には色気を感じるんですよね。
僕的に注目だし、僕自身ライディングの参考にさせて頂きたいと思ってます。
だけど、なんだかんだ言って僕がツアー選手の中で2番目に好きなJohnJohnはがこの試合に置いて今のところずば抜けてると思うし、なんだかんだ言って彼が優勝すると思います。
僕的の夢のファイナルはJohnJohn vs Jack Robinson です。
引き続き良い波での試合が見れそうですので、サーフファンの方はベルズビーチRip Curlプロ観ていきましょう!
明日は台風のうねりで波がでかそうです!
田中英義