WSL MARGARET PRO観戦記
こんにちは、英義です。
昨日からワールドツアー【マーガレット・リバープロ】男子のオープニングラウンドが始まりましたね。
皆さんはご覧んになってますでしょうか？
僕は、気になるヒートだけを昨夜寝る前にリプレイでチェックしましたので
印象に残ったシーンや思ったことをこの場で皆さんに共有させて頂きたいと思います。
因みに、WSLサイトからヒート事にダイジェスト版が用意されており（フルヒートもあります）それはサクッと見ることができますので、選手のライディングの流れだけを観たい方は是非ご活用下さい。
https://www.worldsurfleague.com/events/2022/ct/5/margaret-river-pro/results?statEventId=3893
なんて言ったってライブで観てたら１日終わってしまいすからね。笑
という訳で本題に入っていきましょう。
まず、マーガレット・リバーというポイントは基本的に波がでかいです。
僕も過去に２度ほど行ったことがあるのですが、ポイントはアウターリーフ（沖が遠く海底が岩場のポイント）で非常にシャーキー（サメが漂う）であり、重ねて言いますと”波がでかい”です。
映像で見るより遥かに海のスケールは大きく、波の力はハワイのノースと何の変わりもありません。
むしろ情景がハワイと違って殺伐とした雰囲気があります。
僕が過去に試合した時は、このオープニングラウンド時よりも遥かに大きく、レギュラー波が存在してないという状況でありました。笑
※でかくなりすぎるとグーフィーの一択になります。
ドセット（１番大きい）の波にもまれて、サーフボードのテールが自分のリーシュコードにより破壊されたとても苦い思い出があります。
どうでも良い話かも知れませんが、この地でサソリに刺された経験もあります。笑
とにかく非常にインパクトのあるポイントで個人的にはあまりサーフィンしたいと思いません。
波の面が非常に固いので、今試合を観ていても苦戦している選手や難しそうだなと思う瞬間が目立ちます。
なので、この試合を僕は『トップサーファー達はどのように上手くこの波を攻略するのだろうか？』
という視点で観ています。
サーフィンをそれなりにやられてる方はわかると思いますが、波が大きい時にボトムターンするとパタッとお落ちてしまうことありますよね？
波が大きく波の面が固いと非常に乗りづらいのです。
なぜなら波の面が固いとサーフィンの基本動作であるレールワークがしづらくなるからです。
面が固いと、レールが入らない。
若手日本人サーファーからもとても人気があり、レールワークでも世界指折りのイーサン・ユーイング選手でさえもボトムターンでレールが入らなくバランスを崩す様なシーンも観えました。
波の面が固いとサーフボードがバタバタ跳ねてしまうので、サーフボードを抑えるフィジカルもとても必用だと思われますが
今回の試合を観ていて、それと同じくらいかそれ以上にサーフボードがとても重要だと思いました。
サーフボードが進んでない選手、レールを入れにくそうにしている選手や本来の動きができてない選手が目立ちました。
そんな中で、僕がチェックしたヒートでは、 Ezekiel Lau, JohnJohn Florence, Griffin Colapinto
の、この３人の動きは他の選手よりも秀でいた様に思います。
共通している事は、波の上でターンをした後、しっかりと波のリップの前にボードが走っていくこと。それと、波がたるくなる繋のセクションでもボードが止まらない傾向が強いことです。
要は、波が大きく面が固くてもボードが常に前に出る姿勢があるということです。
そしてその中でも、JohnJohnは特別に秀でておりました。
ダイジェスト版で選手のライディングを止まらずに観てきて、この１本のカーブは他の選手とレベルが違うように思いました。
解説でも言っておりましたが、レールが入ってる時間が誰よりも長く、そして厳しいところでやっていると。
正直ここまで違うのものを見せられると、波にさえ乗ればJohnJohnのワンマンショーを見せられるイベントとなることが想像されますが
今回僕が一番着目したいのは、
Ezekiel Lau と JohnJohn の２人は２人ともハワイシェイプのサーフボードに乗っている事です。
海外サーフメディアStab magazineのStab in the dark （有料動画）という企画で
Jack Robinsonが『ハワイのシェーパーのボードは独特で、彼らはハワイ使用のサーフボードを作るマスター』みたいな事を言っておりました。
まさにマーガレット・リバーはハワイ企画の波でありますが、Ezekeil とJohnJohnの二人の波乗りが、”前に出れるキーポイント”はサーフボードにあるのかな？と思った次第でございます。
Ezekeil選手はラウンドテールに乗ってるのを映像で確認できました。
おそらくJohnJohnもラウンドだと思います。
しかし、彼のボードは本当短く見えますね。通常は波が大きければ長いボードを使用するのですが、一体どんなボードを乗っているのか本当に気になります。
はっきり言って、マーガレット・リバーの波は日本でサーフィンを楽しまれてる方々とかけ離れている波のサイズ感なので、観ていても共感できる部分が少ないと思いますが
トップ選手達が難しい大きい波をどう攻略するのか？をお時間あれば観てみてください。
そして我らがチャネルアイランズのJoao Chianca選手のヒートは観てないのですが、結果を見たら１位で通過しておりました！
また観戦記書きます！
田中英義